2016.08.20

異常気象?

Photo_2
   現在(8月20日朝)上空250hPa の大気の流れ,earthというページからコピーして作成

 このところの台風の進路がおかしいということは,うちのかみさんでも気がつくくらいだから,間違いなく相当変。しかも,昨日,房総沖で台風10号が発生し,予想進路が西南西に向かっているというのはへんちくりんも良いところだ。
 
 夏の梅雨明けから,変だった。これらの原因は日本の東に大きな大気の渦が居座るブロッキング高気圧によるものだ。普通なら,もう少し南よりに北太平洋高気圧が張り出して夏らしい天気になるはずが,台風が真北に進んだり,ぜんぜん天気が安定しないのはそのせいだろう。

 ブロッキング自体は,めずらしいことはないが,かれこれ1ヶ月以上になるとすれば,絶対異常気象だと思う。そろそろ気象庁も発表するのではないだろうか。おかげで,星見の計画もまるで立たない状況が半年くらい続いている感じ。ひょっとしたら,温暖化の影響で,今までにないような気候フェイズにシフトしてしまったのかもしれない。温暖化は,単に地球が暖かくなるだけではなく,大気システムにどのような影響があるかは明らかではないから,心配である。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.08.15

南会津の空

Cimg0920
 毎年、所属する天文グループの夏合宿、ということで南会津の楓林舎というペンションに通っている。星見や野鳥観察、冬のスノートレッキングなどで訪れる宿として知られている。今年は、8月11~13日のペルセウス座流星群の観測に合わせて我々が貸し切りで泊まった。
 以前は、八ヶ岳の山麓に観測所を持っていたので,夏もそこに集まったのだが、10年ほど前に運営上の問題から撤去して以来、風林舎を利用させていただいているという常連(オーナーは大学時代からの知り合い)である。

 昨年は、エルニーニョの影響でほとんど晴れなかったが、今年は数日前のGPV気象予報で十分晴れそうで期待していた。11日は、昼から快晴で宿につくと「晴れすぎて夜曇るかもね。」とオーナーに脅かされたが、12時すぎまで晴れていた。本番の12日も、GPVは確実に一晩中晴れの予報なので、ぺルセの大出現を見られるものと確信していた。

 案の定、夕方から空は晴れ渡っていた。ところが、月の影響がなくなった12時過ぎから、もやった空になり星が見えなくなってしまった。人間というのは、自分の信じていたことが、それに反した状況になっても、それを認めることができない、ということを身をもって知ったのだが、すぐにまた晴れるはずだと思って何もせずにいた。それが夜半ずっーと続き、結局ペルセウス座流星群の大出現を見れずに終わってしまったのである。仲間のうち約2名が2時過ぎに車を出して、ひと山超えたところまで行ったところ快晴で、流星を1時間に30個ほど見たという情報を知ったのは、朝になってからのことであった。

 どうも、この楓林舎のある場所の地形が凹地になっていて、良く晴れると放射冷却によってここだけ霧が滞留するようなのだ。それにしても、晴れるか晴れないか微妙な天気だったら、もっと早くに移動していただろう。そう思うと、信じることの危うさというか、状況に応じた行動をとることがいかに難しく、かつ重要かという場面に、遭遇したことを、反省として悔やみつつ、ひと夏のつらい思い出になるだろうと、かみしめている今日この頃。

 冒頭の写真は、2日目に撮った写真で、南会津はまだまだ清流というか、空も随一の暗さを誇る場所ですというつもり。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.08.07

北八ヶ岳へ

Cimg0645
    溶岩岩塊の未熟な土壌環境に優先するコメツガ林


 私は、地理学科の卒論「北八ヶ岳中山付近の縞枯れ現象について」を書いて大学を卒業しました。ですからこの場所がフィールド(野外調査地域)なので、何度も通って精通しているのですが、30歳前に関係者を案内して以来、今回は30年ぶりだろうか、無理やりかみさんを連れて行った。

Cimg0634

 白駒池は、静かできれいな池です。車の駐車場から15分ですので、おすすめです。

Cimg0676

 ニュウ(乳)というピークから。夏としてはまあまあの天気に恵まれました。


Cimg0682

 これが縞枯れの内部です。シラビソ・オオシラビソ亜高山帯針葉樹林(天然林)の自然更新の一種と考えられています。

帰りは、平成になってから2つの国宝が納められた、縄文遺跡で有名な尖石考古館に寄ってお宝を拝見しました。


Cimg0713


Cimg0705

縄文のビーナスと仮面の女神
Cimg0771

最後に、今年御柱が納められた諏訪大社に参拝。以上、今年の夏休み旅行でした。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.08.01

箱根の石畳

Cimg0552

 100年以上前には、鉄道も車もなかった。それでも人々は江戸や京都を行き来していたのが不思議といえば不思議。というか、それが事実だとして、我々がいかにへなちょこな人生を送っているかということである。

 というわけで、箱根八里を体験すべく、旧道を踏破(といっても歩ける範囲)を温泉に1泊しながら歩いてみた。はっきり言うが、私は天下の嶮を舐めていた。無論、当時の道はほとんど残されていない(それも確認)。石畳といういうが、こんな凸凹な急坂道を、女子供や馬も通ったのかとおもうと、相当な覚悟でなければ江戸と上方を行き来なんてできない。

Cimg0566


 翌日は、湯坂道という鎌倉時代の道を箱根湯本まで下ったが、なだらかではあるものの距離が長く、いまだ(2日後)筋肉痛に悩まされている。夏休みだというのに、歩いている人の少なさも、道の整備も悪く、古(いにしえ)の人々の気持ちを理解していないことが明らかで腹立たしかった(←思ったより疲れただけです)。

Cimg0594
浅間山へ登る途中から、2年前に登った金時山がみえる。昨年は、ここまで大平台から登ったりしている。あとは大涌谷から神山、駒ケ岳のルートを早く開通してもらえたらいいのになと思っている(火山警戒で立ち入り禁止)。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.07.25

続・秀吉と地震

Photo

 昨日のNHK真田丸で,慶長伏見地震が描かれていた。地震の前に京都に灰が降ったという場面もあって,前に時代考証などいい加減だと指摘したが,結構史実を掘り下げているようで,先の印象を訂正しておきたい。地震加藤が出てこなかった,が,ウィキペデイアによれば,地震加藤というのは,歌舞伎の演目として創作されたもので,これこそ史実ではないそうである。こちらの過ちを訂正します。
 
 NHKBSで放送している,「英雄たちの選択」という番組も歴史を掘り下げていて面白いので録画してよく見ている。先だっては,加藤清正が関ヶ原に参加したら東西どっちについたかと言う話で,そういえば清正の名前が関ヶ原の合戦にないことにいまさら気づいたり。清正がもう少し長生きしたら,九州の大名たちを束ねて,西日本を支配していたかも,とか歴史の面白いイフを示してくれる番組だ。見逃してしまったのだが,天正地震がもし起こっていなかったら家康は秀吉に滅ぼされていたかもしれない,という見解も注目である。

 こうやって,歴史のIf(もしも)が超たくさんあって(地球の誕生や生命の歴史でも)こうやって今いるんだなーと思うと,これからどんなことが起こるのかも,不安ながら楽しみ(面白さ)となるものです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.07.19

科学の発見

 5月に出たワインバーグ(電弱統一理論の完成者)Img_de20f707265ab56d5a6d96cb62d465eによる科学史の本,超弦理論の大栗博司さんの解説付き,というので読まざるをえない本を,ようやく読み終えた。
 昔の人々の考えが現在のレベルと比べて劣っている,というのはいわば当たり前のこと。少なくとも科学は進歩してきたのだから。なので,その劣っていたことを,今の私たちが断罪してもしょうがないでしょ?という遠慮は,科学の世界では無用だ。というのがワインバーグの主張で,なかなか痛快である。~古代ギリシアの科学はポエムだった~,~哲学より科学で多くの貢献をしているが,デカルトの指摘には間違いが多すぎる~,など歯に衣を着せず,間違いがあったからこそ進歩できたみたいな情け容赦がなく,小気味が良い。
 科学史,というと,今までも,それぞれの人物や歴史背景を掘り下げて事情をより詳しくしてくれる本があったが,そんなことより,なぜ,近代科学という革命が起こったかをプトレマイオス,コペルニクス,ケプラー,ガリレオ,ニュートンへの流れを俯瞰し,同じ科学者目線で現代科学に生かす道を示していると思う。天動説のファインチュ-ニング(プトレマイオス)は決して無駄ではなかったなど,これではぜんぜん説明不足ですが,私にはとても参考になる一冊でした。巻末のテクニカルノート(数学的解説)はこの夏休みの宿題にしよう。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.07.15

大絶滅時代とパンゲア超大陸(絶妙な地球環境について)

91e9hl3tlhl_3
 知れば知るほど,思いをめぐらすのだが,我々と地球の存在は奇跡的である。この説明を簡単にするのはしょせん無理だが,それがこの同級生(しばらく会っていない)が翻訳した本を読んだ感慨である。重要なのは生命を含む(プレート運動があるから,それも奇跡的)地球がもつ大気と海の組成とバランスだろうか。大気圧と酸素の濃度,海水の塩分濃度,気温,降水と物質循環,これらの物理的化学的用件が地球というシステムとして,我々のような生命の存在を可能ならしめているのだが,そこには下手なレベルの科学的知識では解き明かせない,壮大な地球の歴史変遷をも組み込まなければ,その全貌を示すことはできない(今だ,明らかになってはいない)ということ。

 およそ2億5000万年前の古生代と中生代の境界をしめす生物の大量絶滅が上記の本のテーマだが,現在の大筋の仮説は,シベリアトラップとよばれる大量の溶岩噴火(洪水玄武岩)による大気中の二酸化炭素増加とその後の環境変動(超温暖化と海洋無酸素)が原因と言われている。その推定されるCO2の増加量は,現在の産業革命以来の人為的な排出量と同程度だという。ただし,もとの大気中のCO2量が今の数十倍,陸地が超大陸パンゲア1つで,海岸線の長さや浅海の面積,炭素を固定するプランクトンの種類が今とは違っていたのが災いしたのだという。
 過去,大気の酸素濃度も大幅に変動していたし,現在CO2が0.04%でしかない(人為的な増加が半端ないのに植物や海が吸収)のも,人間がこさえた緩衝作用ではないことを知ると,神様を拝みたくなるのでした。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.05.09

音楽の新しさとは

Tomita_1979
 作曲家の冨田勲さんが亡くなった。作曲でも有名だが,モーグシンセサイザーの作品は20世紀の大きな偉業ではないだろうか。一昨年くらいにタモリ倶楽部で,富田さんが出演し,そのモーグの使い方をやっていた。音に関するオタクというか,音学者だと思う。
 音楽家は音楽をやるが,音楽学や音楽学者というのはないのだろうか。音楽でプロになるには,ピアノなど西洋のクラシック音楽を習得してもいいが,ぜんぜん関係なく路上パフォーマンスのフォークギターでプロになれる世界でもある。どういうわけか学校の音楽室の壁の上の方に掲げられていたバッハやベートーベンの肖像画はなんだったのだろう。なにか,いわくがあったに違いない。それに象徴されるような学校の音楽教育からそれほど新しいものが生まれるとは思えない。むしろ伝統的な日本音楽なら、雅楽や謡や三味線を教えるべきではないのか。
 音楽やダンスは,そういうふうに,誰でもできる(カラオケも含め)し,感覚的でその善し悪しは言葉にならない。そのため,芸事として,スポーツのようなところもある。しかし,きわめてヒトの脳に特別なアイテムである。運動なら犬猫でもできるからと,ペットのイヌやネコと踊ったり歌ったりしたいと思う飼い主がいても,それが不可能だという点で特殊である。動物に音楽は理解できない。

 音楽の個人的な好みの話だが,FM東京のジェットストリームを聞いて,クラシックではないインストゥルメンタルが好きで,フォークより,松任谷由美(ユーミン)のニューミュージック(ほかに言い方はないのか)が原点だったと言いたい。また,そのころからジャズが一番(ただし,当時のマイルスとかは難解)だった。
 でも,今聞いているほとんどの音楽は西洋音楽のドレミファと和音からできていて,日本の民謡にしろバグパイプにしろ民族音楽は,たとえ長い歴史があったとしても,まさにクラシック(伝統音楽)と言う存在になっている。しかも,西洋音楽(=ルネッサンス期から)の歴史も500年くらいだと思うと不思議である。ベートーベンなんて江戸時代の人だ。人類にはもーっと長い歴史があるのに,なぜ音楽の歴史は短いのだろう。絵画はたぶんラスコー洞窟の1万年以上前にさかのぼるだろうに。
 いずれにせよ,音楽は現在,娯楽以上(好きなものをほとんどいつでも聞けるという)生活に欠かせぬ存在であるということもふくめて,いろいろ考察してみても良いと思う。居酒屋やラーメン屋などのBGMは有線放送でほとんど「懐メロ」が選択されている(喫茶店がジャズやクラシックが定番とか)ことなんかも含めて。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.05.04

3Dプリンターで立体地形模型

Cimg0353
     3Dプリンターによる,富士山周辺の地形模型

 国土地理院のWebサイトから,任意の地域の地形標高データを3Dプリンターのフォーマットでダウンロードできるようになった。
 3Dプリンターは10万円以下のものも出回っているが,壊れたり調子が悪くなったりするらしい。高いのは40万円以上で買うつもりはない。出力してくれるサービスを見つけて試しに頼んでみた。料金は,びっくりするほど高い。
 写真で細部が分かるか,結構精密ではあるが,大きさが15cm四方と小さく,なんというか視覚障害者には良いかもしれないが,地形を理解するには実用的ではないということが分かった。
 地形模型で等高線の意味を知ってもらう実験教室もやっているので,3Dプリンターの出現によって無意味になるかと思ったが,まだまだ価値を失うことはないと思う。何しろ値段が150倍も違うのだから。
Cimg0354
     弁当パックのフタによる立体地形模型(富士山)


| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.05.03

みんな彗星を見ていた

 長崎のキリスト教会群などが世界遺産に登録されることになっているが,単純に喜んでいる場合ではない。隠れキリシタンとはなにか,殉教とは何か,日本人は過去をきれいに消してしまうくせがある。など愕然とさせらる本だ。昨年出て買ったままだったのを,連休になって読んだが,もっと早く読めば良かった。星野博美さんの本は,「銭湯の女神」「のりたまと煙突」というエッセイを面白く読んでいるが,今回のルポルタージュは本当に重たい。
 Img_64289f30de627ccbf09deb28a4bfede
 でも,中学時代に英語を習ったときに人名を辞書で引いて,ビートルズのポールをパウロ,ジョンをヨハネと訳して先生に笑われた話やリュートという楽器との不思議な出会いなど,面白いエピソードが随所にあり,相変わらずきまじめな視点と感性が魅力的である。
 天正10年1582年は本能寺で信長が討たれた年だが,その数日前に大彗星が現れ安土に落ちたという記録がフロイスの「日本史」にある。天正遣欧少年使節が送られた年でもあり,そもそも天正少年使節はどうなったんだろうという疑問がきっかけだという。それと1978年のNHK大河ドラマ「黄金の日々」に描かれた世界に引かれたという。
 確かに天正少年使節というのは,教科書に出てくる,が彼らは行ったっきりどうなったかなどジョン万次郎とごっちゃにしているのが多くの人だろうし,私も「黄金の日々」は印象に残っているが,日本の歴史というより,堺商人の冒険活劇みたいで違和感があった。私にとって,子どもの頃の大河ドラマは,歴史の勉強だった。地震のことでも触れた’秀吉’の時代が大河で濃密に取り上げられる。元号の天正,文禄,慶長を知らない人はないだろう。
 しかし,現在放映中の「真田丸」にしろ,おそらく江姫の頃からなんか考証にとらわれない脚本(ウソ)になっているのは明らかだ。三谷幸喜のお百姓関白秀吉一家は悪くはないが,この表現がこれから日本の子どもに与える影響は少なくない気がする。そう理解していても歴史ドラマを見たり,小説を読んで(司馬遼太郎の坂本龍馬だってフィクションにすぎない)知らぬ間にすり込まれていく。我々庶民にとっての「歴史」は,恐ろしいことにそういった過程によるものなのだろう。だからといって,分厚い歴史研究書を読むほどの暇があるわけではない。むしろ,この本でほんとうの歴史とはどんなものかを大勢の人に知ってもらいたいと思う。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.04.18

秀吉と地震

Photo
 ブラタモリの熊本城や熊本の回を見て,4月に入ったら熊本の地震である。活断層による直下型地震で,ブラタモリでは活断層は出てこなかったが,日本中の数ある活断層のなかで,いつ動いてもおかしくない断層が動いた。それほど活断層に詳しいわけではないが,ここにもあったのか,という感慨を覚える。しかも,あの熊本城の石垣が崩れている映像をテレビで見せられると,加藤清正があの世でどんな思いでいるかと感情移入さえしてしまう。
41
 古地震学は,これまた一般的ではないかもしれないが,地質調査所で長く研究されてきた寒川旭さんの「秀吉を襲った大地震」(平凡社新書)が俄然脚光を浴びる(マイブーム的に)。この本を読むと,今回の地震は,プレート海溝型地震にある連動型地震のように,かつて西日本を襲った活断層連動型地震が再び起こるのではないかという話が浮かび上がるのだ。

 我々,20世紀後半から今の地震体験と言えば,1995年の阪神淡路大震災と3.11東日本大震災,これでも充分悲惨かもしれないが,秀吉の時代もすごかった。戦国時代の終わり近く1586年の天正13年に発生した富山岐阜,近畿東部までもを襲った天正地震,秀吉が天下人になって後の1596年(慶長元年)に大仏を壊し,できたての伏見城天守を崩した伏見地震,関ヶ原の戦いの後の1605年(慶長9年)の東南海津波地震まで。わずか20年間に3つの大地震が集中している。なかでも,天正地震に驚いた秀吉が,これを琵琶湖の鯰の仕業としたことが,地震と鯰の伝説をうみ,朝鮮で暴れすぎた清正が伏見地震でいち早く秀吉を見舞って,地震加藤の異名をとったこと。など,戦国動乱の歴史に「地震」が深く関わっていたことを知るトリビアな本である。しかも,伏見地震の3日前には,今回の地震の北東部の延長にあたる,別府湾で大地震が発生し(慶長豊後地震),四国の中央構造線沿いに400kmの区間で連続的に地震が起こっていたという。これと同じことになりはしないか思うのは,知識があればこそである。
 無論,当時の震源や地震の規模がどのくらいかは推定の域を出ないが,液状化の痕跡を考古遺跡の発掘にもとめ,それを手がかりに解き明かそうとする寒川さんの手法と姿勢には頭が下がるとしか言いようがない。同じような例は,幕末にもあり,また奈良平安時代も大地動乱の時代だっことは,もっと一般に知らしめるべきだと,今回をつうじてあらためて考えたことであるよのう。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.04.02

真鶴から熱海(湯河原1泊旅行)

 東海道線,湘南新宿ライン総武線などの遠出にはグリーン車を使うようになった。といってもまだ2,3回だが。ホームでスイカで席を購入して,乗ってスイカをかざすとグリーンのランプが付くのがうれしい。ちなみに,札幌のJRでもスイカが使えた。でも,今回国府津を通るときに,御殿場線ではつかえませんという表示があった。
 今回も,健康のために歩くのが目的で,真鶴の先端から駅まで1日目。2日目は湯河原から十国峠に歩いて登り,熱海まで下った。心地の良い疲れだった。
Cimg0203
真鶴岬先端の三石,引き潮なら歩いてわたれる。


Cimg0214
岬にある遠藤貝類博物館。トコブシとアワビは別の種類だと知った。


Cimg0257
つばきの落花


Cimg0263
十国峠からの富士山


Cimg0273
十国峠から真鶴岬

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.04.01

映画「パーティクル・フィーバー」

 IPMUで昨年上映会が行われたドキュメンタリー映画が,NHKのBSで放送された。放送されるという情報を得たのが一昨日だったので,見逃した人も多かっただろう。物理オタクしか見たがらない,ヒッグス粒子発見に至る物理学者たちの奮闘を描いたマニアックな映画である。
 この前の日曜日には,東大安田講堂でIPMUの「梶田教授ノーベル賞受賞記念講演会」があり,これもインターネット中継で見られた。この2月に重力波が人類史上初めて観測されるというニュース,さらに日本のX線観測衛星「ひとみ」が打ち上げられたが,どうも通信が途絶えているとか,物理学や宇宙の謎の解明に関する話題がここ10年くらいラッシュのようになっていると感じる。よく考えてみると,日本人のノーベル物理学賞11個のうち8個が2001年以降のもので,話題に事欠かないのもある意味当然なのかもしれないと思う。
Photo

 何を隠そう,私自身2008年の小林・益川から,この素粒子物理学や宇宙論にはまって(復活して)いる。このことは以前にも書いた。今後,もっとも注目されるのが,ヒッグスの発見以来物理学の標準理論がどこまで正しいかと,超対称性理論(最近出た本)から予言される新たな粒子の発見だろうか。
 簡単にまとめることが出来ないので,関連するURLを再び並べておく。
とね日記
IPMU

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.03.27

映画「アーロと少年」

Maxresdefault

 「オデッセイ」を見る前に,このディズニー(ピクサー)アニメ映画も見たので感想をと思ったが,なにを書こうか,と考えがまとまらなかった。大の大人が見ようと思ったのは,FBなどで予告編を見させられて,~もしも6500万年前に地球に隕石が衝突しなかったら,恐竜はどうなっていたであろうか。という設定が興味深かったからである。たしかに,もし隕石衝突による中生代末の大量絶滅がなかったら,われわれ人類やほ乳類の進化はしばらくお預けになったかもしれない。では,その「もし」でどんな世界が画かれていたかというと,科学的な考証はほとんどなく,まあ恐竜の子どもと進化の遅れた人間のこどもの友情物語で,ちっとも面白く(気持ちはなごむが)なかった。人間が狼みたいに遠吠えしたり,恐竜(ティラノサウルスも)が,農耕牧畜をしている,ってあり得ないでしょ(林修風)。バックに使われる自然の風景はきれいだったくらいで,大人にはほとんどお勧めできない(大人向けの,とか宣伝しているが)映画です。
 そして,なにが間違っているかと考えてみた。
 まず,恐竜のような巨大化した生物は,地球生物の進化のうえで最終的には絶滅するはずだと言うことである。隕石に衝突と,その後の寒冷化によって絶滅したと考えられていて,多くの動物にとって,寒冷,低酸素の2つが他にも大量絶滅に結びついていることが明らかになっている。われわれほ乳類でも新生代の前半には巨大化していたが,ほんの数100万年前からの寒冷化とともに小型ですばしこいヤツが優勢になる。そう,そのなかで,人類こそ幾多の環境危機を乗り越えて進化した生物なのである。もしも,恐竜が絶滅していなかったとしても,地球の寒冷化はいつかはおとずれ,恐竜に変わってほ乳類が優勢になり,脳が発達した生物が現れることは必然であったように思われる。我々は自らの手で,地球環境を破壊し,絶滅を招かないかを考えるべきである。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

2016.03.24

Martian 火星の人

 映画「オデッセイ」(邦題)を見た。近未来のロビンソン・クルーソーものと言えば良いだろうか。ところで,映画館で上映開始前に見させられる予告編が,本編と同系統のものであることをあらためて知った(実は,連休中に「アーロと少年」というディズニーアニメも見て気づいたのだが)。それで,ハリウッド映画がいかに暴力だらけ(予告編は暴力シーンの連続),かとあらためて思った。そのなかで,暴力ものでないアクションヒーローとなると,宇宙ものになるのかなーと,漠然と考えた。リドリー・スコット監督といえば,ブレードランナーやエイリアン,グラディエーター,ブラックホークダウンなどの話題作が多く,SFではオタク的な注目度も高い(でもやはり暴力ものだ)。それにしてもこのところ,ゼログラビティー,インターステラーと宇宙もの(どれも映画として見ものだった)がつづいている。ちなみに,わたし的には「スターウォーズ」はSF(スペースファンタジー)でSF(サイエンスフィクション)に入れていないので悪しからず。
 映画だから現実にはあり得ない世界を面白く描く,でいいのだがどこかに現実とつながっていて,もしも,ホントに起こったら(自分やその生活の不満などを投影してあったらいいな,すごいな)と思わせるところに引き込まれるわけで,その意味のリアリティー(映像として違和感がないの)が映画の醍醐味だと思う。そのあたりが,ウソっぽく感じたら私は見ない。もちろん人によってこの感覚は違う。どれもこれもCGじゃんと思えてしまうか,そうでないかは,ストーリーや話の出来にも関係するから,たぶんリアリティーというのも人それぞれなんだと思う。
 その点この映画は,生き延びるために必要なのは「科学だ」と宣言していて,私の好みである。科学で,ということは,非科学的な部分はないと言っているのと同じだ。ウィキペディアを見てみると,火星の重力が地球の1/4であることの表現や,風速100mを越える嵐の風圧でロケットが倒れる(気圧は地球の1%以下なので)ことなどがインチキだそうである。とはいえ,ひとり火星で農業をはじめたり,水を作る方法の話は良く出来ていると思う。サバイバルとはこういうことかと思う。よく上手くいかないと英語でクソ!(Shit!)と言うが,ホントにクソで生き延びる(ジョークが随所にあって笑わせる)。
51mq3xosnzl_sx335_bo1204203200__2

 ゼログラビティーは,宇宙(無重力)といっても地球の衛星軌道上にあって周回している,のだから縦横に移動することが出来ないはずなのに,というウソがあるし,インターステラーもブラックホールに落ちて時空を越えるったって?という荒唐無稽なのだが,映画としては見ものだったし面白かった。それに比べるとオデッセイはほとんどリアルな設定で,おそらく50年後くらいには現実化していそうな話である。小説も読んでみたが,生物や化学の物質量計算など理科の教材になるかもしれない。邦題の「オデッセイ」はそれらしいが,原作のMartian(火星の人)のほうが良いに決まっている。受けないからだろうけど。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

«陣馬山ハイキング