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2006.03.12

マインド・タイム2

 ベンジャミン・リベット,下条信輔訳「マインド・タイム-脳と意識の時間」岩波書店という本を読んだ。何の話かというと,私たちの意識が,実はかなりあやふやなものだという話で,神経から伝わる信号が脳で処理されるまでのタイムラグに関するさまざまな実験とその結果の詳細を述べたものなのだが,正直難しくて私は理解しきれていない。しかし,この結論は本当に衝撃的なものである。
 まず,私たちが,意識している感覚が,脳で「知覚」されるまでにおよそ0.5秒ほどの時間がかかり,脳はその遅れを埋め合わせるように前もって意識していること。つまり指で触ったときの「触った」という感覚は同時ではないと言うこと。さらに,意識的に何かをしようと(手を動かすとか)意識する0.5秒前くらいに,脳がその行動の指令を(手の)神経に発していること。
 これらが,何を意味するのか,を考えるだけでも頭がこんがらがってくるのだが,少なくとも我々が何かを意識しているというのは後付で,その前に脳が勝手に働いているということだろう。つまり,我々は意識というものを覚醒した状態で保っていると信じ込まされているようなもので,意識のないすなわち無意識という世界が予想以上に広がっていることを証明していると言っていい。これは,ゆゆしき事態である。いくら何でも,無意識でやっているなら,どうしてそうなったか原因は想像する以外にない。が,実際そうやって人は生きているという気もするが。

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