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2008.09.27

温暖化問題という問題(2)

たった2万年前まで,地球は平均気温が北半球では約10℃も低く,ヨーロッパや北米は大規模な氷河に被われていて,人類は他の生物と同様にかろうじて生きながらえていた。世界人口はたった数十万人程度だった。という指摘は地層中に残された第四紀地質学や考古学データから言えることである。当時の環境をものがたるのは,たとえばマクロには川の上流にある地形の河岸段丘,東京近郊なら荒川の秩父あたりとか,相模川の上野原とかあの辺の砂利の地層である,なんていうのはイヤミに聞こえるだろう。しかし,もっと物理化学的な証拠を説明するには,南極やグリーンランドの氷から採取される酸素同位体比だとかミクロな知識に関して説明することが必要になる。科学的な理解とは面倒なものなのである。だからといって,当てにならないとか証明されていないとかいうものでもない。過去について科学的にそう説明されるのである。
では,未来についてはどうか。天気予報がはずれる程度に地球の気候のような複雑なシステムは完全に予測できるものではない。正確に予測できるのは,宇宙空間をただよう太陽系の天体の運動くらいのものである。すなわち,地球温暖化のシナリオはあくまで可能性があるという範囲で,ほんとのところ絶対ではないのである。今後寒冷化する可能性も残されているし,どうなるかはなってみなければ分からない,というのが正しい。実際IPCCの予測は今世紀中(およそ100年で)1.3℃~5.8℃の上昇という幅がある。この程度の変動速度は実は過去の地球の気候変動において必ずしもめずらしいことではなかったのである(特に氷期では)。100年で5.8℃だったら問題かもしれないが,1.3℃ならどうなのだろう,なってみなければ分からないではないか。本当のところは分からないし,その原因が何であったかもおそらくなってからも解明できない可能性が高い。まず,そういう問題なのだ地球温暖化とは。

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