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2009.07.05

子どもは遊び

 市の教育委員会主催で科学実験教室のサポーターの研修があったので応募してみた。このほど1回目の研修があった。学校崩壊,学力低下,学校教師の教育力の低下などがあたりまえに指摘され,一方で塾,○○検定や教養クイズ番組が流行る時代。ボランティア活動として地域の児童館などに出張し実験教室をやるのがニーズとして確立しているらしい。応募のパンフレットには,学校の先生,学生,主婦,会社勤めの方,定年退職された方などが対象となっている。
 応募した理由には理科の実験の研修という面と,今のそういう流行がどうなっているかを知りたいという面もあった。同じ理由で参加する学校の先生が少なくともいるだろうと思ったら,スタッフ以外で現役は私一人。まさに主婦の方とか定年後何かやろうとか,孫の質問に答えられるようになりたいとかいった方々でいっぱいであった。
 3回の研修後,実際に実験教室をプロデュースし,演じることまでプログラムされている。昨日の第1日目は,実験の安全性に関する講義や科学マジックなど,盛りだくさんの内容を教わった。講師は市の科学館職員や小中教員のなかから派遣されていたり,理科実験の研究会(ガリレオ工房)の方などである。今までの経験から伝授されることは一々目からうろこ,ためになる話ばかりであった。その中で感じたのは,2つ。
 ① 人生は危険と隣り合わせである  ② 子どもにもっと遊ばせるべきだ
紹介される実験は,大胆で驚くべき工夫をともなっている場合もあるが,それより基本的なおもちゃ遊びの類が多い。例えば,久々に折り紙で風車(かざぐるま)を作ったのであるが,そのよく回ること。そして,驚いたのは,講師の先生の指摘によると,この教材が指導要領の改訂で平成元年以来小学校低学年に生活科が導入され,理科からは消えていたことである。中学高校で教えていて,かねてからなんかレベルが下がっているな,と思っていたがようやく原因を知る機会に恵まれたという思いである。小学校で教そわる(学ぶ)大切な体験がなくなっていたのである。特にこういう遊び,もの作りの教材がないがしろになっているにちがいない。危険,事故回避という理由で,小学校ではカッターナイフを使わせない,持ち込み禁止といったことが一般化しているという話も聞いた。図画工作で一体何をやっているんだろう。
 養老教としては,こういう発想が問題を大きくしていると言わざるをえない。危険を察知するには危険に遭遇するしかない。それなくして好奇心や洞察力をどうやって身につけるのだ。世の中バカになるはずである。
 科学実験教室が学校の外で流行るのはいかがなものか。については次に。

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