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2018.07.25

映画「万引き家族」

 是枝裕和監督作品は、「歩いても歩いても」「海よりもまだ深く」に続いて3つ目の作品を見たことになる。もちろん劇場でという意味。どれも樹木希林助演というか主演といっていい。パルムドール受賞後のカンヌの記者会見をYoutubeで見ると、ネームプレートが「KIKIKirin」となっていて、名前がアルファベット映えするなと思った。

 今村昌平の「楢山節考」も受賞していたが、ほんと現代の楢山節考というべき映画だ(「うなぎ」は見ていない)。
見終わっても、整理できない感覚が残る。べつにそれがいい映画という尺度になるわけではないが、この作品での場合は不条理を引きずっているので、久々に清々しい気分でいる。なんと言ったって今、世間(この国の政治家および政府)に対するストレスが増して仕方がないのでなおさらである。

 この貧しい一家は、樹木希林(初枝)の年金が頼りで、死んだ(自然死で)のときに家の軒下に埋めるのが、死体遺棄になるということなのだが、家族観客全員の総意として、これは遺棄ではない。これからも一緒に居続けるという意思なのだが、世間の常識では、そうは理解されない訳で、これこそ、カミユの異邦人と同じだ。

 最近の若い人は、どういうわけか犯罪というものを、単純に悪いこと、悪い人、困ったことに区分けして、警察や政府やお上に取り締まってもらいたいらしいが、もう少し想像力を働かしてもらいたいものだ。漫画やらゲームの中での暴力や悪は容認しているらしいが、どうも理解できない(最近の少年向けの漫画はレベル低い気がします)。

 だれがどう考えたって、ジュリちゃん(りん)を救ったほうが正しい家族のあり方だ。これが、ごく当たり前の常識ってものですよね。ところが、それが今通用しない(マスコミ、ネトウヨ、赤坂自民亭、菅、オリンピック、反日など)。どうしたらいいんでしょう。

 これを読んでくださったら、ぜひご覧ください。と言うしかないんですよね。

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