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2019.11.17

戦争映画と慰安婦問題など

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今朝,NHKの目撃!にっぽん「激論のトリエンナーレ」というのを見ていて思い立ったので書いています。番組では,展覧会の芸術作品が,私が見ると心が傷つくのでそのような展覧会をやめろ!という主張が,脅迫した人以外のごく一般の市民にまで根強いことを紹介していた。やはりもうそういう世の中にしかならないのか,というあきらめの気持ちがわいてきた。今,ツイッターの書き込みなどでもそうだが,大事なのは自分の気持ち(気分)だけなのかと思う。ある出来事に対して感じたことを自由に書き込むのは構わないが,それが誰かに対しての誹謗や中傷になっていないか,を考えるのは常識の範囲だと思うのだが,この話の根本は,養老先生の言う「脳化社会」だろう。自分と世界の関係性がどんどん,主観的になってきて,この世とは何か,なぜ私はここにいるのか,といった相対的な価値観をもてない人だらけになっている。私ら60過ぎの世代では,70年代の学生運動なり社会的な風潮として既存の社会や伝統とか文化などというものを客観視するのが普通だった。そんなことは,今だって漱石や太宰治の小説を読めば身につきそうなものだが,そう思っていてはダメだと言うことになったのかと,10年数年くらい前から思い始めている。

 「心が傷つけられる」と言う,思う自分=その原因は自分の外にある,と思っていない限りは,あるいは,少なくとも,すべての人が同じように「傷ついた」とでも思っていない限り,その原因に文句をつけたり,それを無くしにかかる言動ができるなんて言う感覚は,想像力の欠如としか言いようがないのだが,たぶんそういう人には,この意見は通じないのだろう。自分の脳内で起こったことが,世の中のすべてだと信じている。ということだ。

 世の中には,自分が見たり,知ったり,したくないことがあるのは構わない(あり得る)。だからといって,それを無くそうと行動に出る。のは,無論個人の自由だが,それなりの議論や裏付けの理屈がなければ,わがままであったり,はた迷惑である。なかには見たい人,知りたい人だっているはずだし,見たくなければ,見なければ良い。戦争中の従軍慰安婦というのがおぞましいものであることは分かる。だからといって,そんな事実は「無かった」と言ったり,被害者の存在を誹謗したり無視したりしても良いと,こういう人たちは思うのであろう。想像力の欠如としか言いようがない。普通の見識からすれば,無いものが,取りざたされているはずはないのだから,きちんと検証し,事実を後世に伝えていくのが人類の普遍的なあり方である。それが,文書なり記録であり,表現(芸術)として自由に存在していいはずである。反対に言えば,人間は脳の信者(バカ)だから人の脳の中から,外に出して物として残しておかなければ,それぞれが死ねば何も残らないということなのである。この辺の話は,ほんとに養老先生にしていただきたいのだが。

 一番最近に,見た(BSだったか)戦争映画にブラッドピット主演の「フューリー」というのがある。第二次世界大戦のヨーロッパでの連合軍(アメリカ)の戦車乗りの話だ。なんというか,これこそ見たくないものをみてしまった感じで,二度と見る気がしない。思えば,戦争映画は,テレビの「コンバット」から始まって,アメリカのなんて言うか頭の良い作戦サスペンスとしてずーっと見てきた。「パットン大戦車軍団」,「眼下の敵」などなど映画としての名作もあるが,とくにハリウッドというアメリカの当時の問題作としてベトナム戦争ものがある。「グリーンベレー」「地獄の黙示録」「ディアハンター」「フルメタルジャケット」「キリングフィールド」「フォレストガンプ」などなど。「ランボー」も入れても良いが,いずれも戦争は悲惨なものでそれがどんなかを表現しようとして作られたものと言える。見たくはないが,見てしまうし,本当のところ(たとえば,地獄の黙示録で戦地からもどると,飲み放題のバドワイザーのビールとマリファナと慰安ショーみたいなので過ごすところとか)に納得したりする。それで,「フューリー」では,もろに戦場では強姦が前提であることが出てくるし,それが,理不尽なのか合意の上の慰安というか,人を殺すとはどんなものなのか,といったまったくおぞましい話が前半をしめていて,後半は覚えていない。。たぶん,ではなく,全世界共通で戦争時には占領すれば強姦や略奪,適当な虐殺が(古代から現代まで)行われるのが真実なのである。そういうことを,自分の気分が害されるので,「無くせ」「撤去しろ」というのは間違っている。と思うわけです(おわり)。

 

 

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