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2021.09.03

最近と,ここ20年くらいのメディアの変化と温暖化など。

 コロナの感染拡大と東京五輪を中止しなかったことが影響しているのは自明で,そんなバカな判断をする(何もしていない)政治の挙げ句の果てが今,ガースーらが政局闘争に躍起になるさまにあらわれている。アフガンの現地スタッフ約500人を救出するために出かけた自衛隊輸送機で1人の日本人しか連れて帰れなかったのも,日本政府がアフガン情勢にまったく無関心だったから,というのもよく分かる。昨日のデジタル庁の発足とか,新1万円のニュースとかもバカすぎて,ニュースはどれもこれも腹の立つものばかりだ。マスコミのパラリンピックのメダル獲得の話題にごまかされてたまるものかと思う。

 書きたいこともないのだが,前からwebでよく読んでいる,小田嶋隆氏のコラム(ア・ピース・オブ・警句)で最近,小田島さんと高校時代の同級生で元電通CMプランナーという岡康道さん(昨年逝去)の対談(人生の諸問題)がネットで読めるのようになったのですが,それがすごく面白いです。自分の人生に重ね合わせ受け売りですが,思ったことを書いておきます。何年かたったときに反省材料になるかもしれない。

 近頃は,テレビよりもネット上の動画配信やニュース記事,本も本屋で買うのがめんどくさいときはキンドルでダウンロードしてしまう。それとFaceBookなどのSNSで「いいね」をもらおうとしている。仕事もいれると,一日の大半はパソコンに対面して過ごしている(今夏休み中なのでなおさら運動不足)。そのうえコロナでテレワーク,学校はオンライン授業ともなれば,世界はパソコンやスマホの中に埋め込まれてしまったと言えなくもない。

 振り返ると,パソコンとインターネットは90年代の後半(’97ぐらい)から,iPhone2007年に登場し(ちなみに,デジカメは2000年にはあったが,普及したのはやはり2007年頃からか)FBTwitterが普通になったのも2011年頃だし,テレビが地デジになったのも2012年だったか。なにもかも(スマホなしでいられないような生活は),ここ10年くらいにはじまったことにすぎない。

 こういった,活動(マンマシンインターフェイス)が肉体労働ではないほとんど情報のやりとり,これをメディア(古くは新聞ラジオテレビ)という,とすれば,急激なメディアの変化が我々にどんな影響を及ぼしているか専門的に解析したり善し悪しを提言することも大事だろう。回りくどい言い方をしたが,小田島さんのコラムはそういうメディアの変貌ぶりをいつも軽やかに解説している。

 この20年くらいで起こった変化というのは,彼によれば,紙媒体である新聞や雑誌の部数が減ってマスコミ業界が不況になり,新聞記者とかジャーナリストという職業は花形ではなくなった=記事の内容の劣化。素人が文章をブログで書いたり,ユーチューバ-とか情報発信が誰にでも可能になると同時に,クレームや炎上に対して敏感な社会=表現への制限,炎上がニュースになる,PB(パブリックビューイング)を増やすことが目的になるなど,特に匿名で気軽に上から目線で発言できる変な世の中になったとか,まあ,言われてみれば誰しも感じていることだけれど。

 SNSの誹謗中傷で,命を絶ってしまうような問題まで,言葉(文章)がそれほど短絡的な影響を与えることに驚かざるを得ない。思うに,これらのネット上の発言は,感情が主で,好悪や善悪を投げつけるような,論理的な帰結はないか,間違った論理の物言いが幅をきかす‥‥ヤフコメ(yahooのコメント)をみるとよく分かると思う。結果的に世の中の人のバカさがはっきり現われるようになったと思う(=無教養でも発信出来る時代,というべきか)。

 確かに,情報があらゆる場所で発信され即座に伝えられるので,新聞記者もネットで記事を書くとか(取材をしない記事),多いのがタレントなどのTwitter の発信が下手すると大半の記事だったりする。しかも,PBを稼ぐことが広告収入になるので,見出しで興味をそそるようにしているが中身はたいしたことないのが多い。そして,なにか間違いや失敗や不適切があるとたちどころに炎上し,関係者が謝罪し,たたかれていること自体がニュースになる。テレビのニュースもここ数年来,監視カメラがとらえた映像やドライブレコーダーの記録で作るニュースが目立つ。たしか,5年ぐらいまえに,アルバイトの若者がふざけた仕事ぶりをしている写真がSNSで拡散して問題になったが,以来そういうおバカをやらない風潮が広まった気がします。まとめると,ネットの普及によって相互監視的な世の中になり,人々は出来るだけ外見上おとなしく,モラルに敏感に反応しはじめた気がする。ただし,そのモラルと言うのは人に迷惑をかけないというより,他人の振る舞いに敏感で,自己責任を強く押しつけるような自己中心的なものだと私は思っています(うまく説明できない※2)。人間誰しも,時にはふざけてバカをやったり,おっちょこちょいで失敗したり,それを自慢話にしていたりもするのですが,ひょっとして現在の若い人達は昭和の我々に比べるとずいぶん窮屈な青春時代を過ごしているのだと思う。

 我が家でも,娘が,もう30すぎているのですが,パートナーの相手(大学の同級生)とうまくいっているんだか。本人の仕事(資格免許のある対人相手の仕事)はコロナ以来収入減にあっていて,彼氏のほうもなかなか安定した職場にめぐり会わないようで,お互いイライラ型得ないらしい。立派な大人だからむやみに手助けや心配のしようもないのですが,最近の若い人たちに多いパターンかもしれないと思っています。事実,我々のような高度成長期の右肩上がりだった時代には,サラリーマンになってしまいさえすれば,年功序列という(今考えると絶対におかしい制度)のもとで60すぎまで相応の給料がもらえ,退職しても年金でなんとか食べて行けるというおいしい世代であって,彼らにとって疎ましい存在に違いない。多くの大中企業は自分たちの世代だけ何とかなるように給与制度を変えず,俺たち昭和の営業は残業なんてあたりまえ,とか若い人にパワハラまがいの待遇でなんらイノベーションも起こさせず,ブラックと思うならやめてもいいよ,式の経営でしのいでいるのだと思います。小田島さんが言っていますが,昔あった「プロジェクトX」という番組は,今見ると全部ブラック労働の成功譚になっていると。憶測ですが,使っているCanonのピクサスという印刷機は1年半位で壊れるので,もう2台も買い換えましたが,印刷がはじまるまでに1分くらいガチャガチャきぃーきぃー音がするような,ソフトが組み込まれていて,これは,何年も設計変更なんかしないで,古い現役世代のもの作りが(老害という感じで)ずっと踏襲されているからだと思います。こういった,社会全体の傾向が政治にも反映していて,というかマスコミも含む大企業の役員とかが政権を忖度し,この「今のうちだけ体制」を維持しようとやっきになっているわけで,特権(ワクチンも入院も自分たちだけ)を受けられれば,コロナなんかそのうちどうにでもなるとしか考えていないわけです。

 それに加え,毎年といっていい水害,土砂災害や世界中で起こっている異常気象は,地球温暖化の進行が待ったなしで進んでいることを示しています。毎年のように大雨が増えれば,適応することも可能だろうが,まれな現象が次々に起これば,災害は起こり続ける。これも,一般の人は温暖化で熱中症の増加や農作物への影響を心配するようだが,実際には気候変化によって引き起こされる(海洋深層循環の停止による)かつての氷期のような地球の寒冷化のほうが生物である人類への打撃は大きいことを考えたほうが良い。1993年の米の凶作が続くようなことを想定するべきだ。過去の気候変動での地球の平均気温と,大気中の二酸化炭素濃度の関係から言えば,いまさら排出量を減らしたところで,元に戻すことなど不可能と見るのがホントのところだと思う。地震だって,あと30年の間には大きいのが来るに違いないので,お先真っ暗という話になるのですが,なが~い地球の歴史とか,人類がいままでやってきたことを俯瞰すれば(ガ-スーが「俯瞰的に」とか意味もない使い方をするから,言葉が汚れっちまったな)養老孟司先生いわく,人間(脳化社会)の存在自体が地球にとっての厄災そのものだと言えます。

 脳化というのは,要するに先に書いたようなIT,コンピューターによる人の脳の置き換えでもあるわけで,同様な人生の諸問題は,実は昔からあまり変わっていません。若い人が悩んだりつまずいたりするのは,私らだってあったし,格差が広がったとしても,勝ち組ばかりが幸せだとは,私は絶対に思えない。あんなアホな安部とか管の息子どももそろって超アホであろうことは想像に難くない。そのように理解して,若い人達には,希望をもって生きてほしいと切に願います。

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