映画・テレビ

2021.02.09

個と普遍

毎週楽しみにしていた。「グッドファイト2」も終わってしまった。養老先生のねこ「まる」も亡くなってしまった。家の「マルチ」のことを思い出す。ダイアン(ロックハート)(グッドファイトの登場人物)でさえ,「私のまわりの,ほんの世界の片隅だけも正常でいられるようにしたい。」と言っているように,森元首相の女性蔑視発言問題にみるまでもなく,世の中まともではなくなっている。先週,バイクで転倒して肋骨骨折するという厄災にあった。はじめて救急車で搬送された病院の対応でコロナを実感したし,壊れたバイクのことに対応したもらった警察官の態度のひどさにも,なにかが狂ってきたと思わざるを得なかった。道徳ではなく,高校で教わる「倫理社会」の内容を理解できない(自分のものにできない)ような教養のない人たち,「個と普遍」とか意味が分からないような人たちが,国のトップだったり,会社組織などを取り仕切っているのだと思う。ソクラテスから福沢諭吉(渋沢栄一でも)までちゃんと勉強してくれ,というか今後,子供たちにもそれを徹底していかないと,ディストピアは免れられませんね。

2020.12.16

海外ドラマ「グッドファイト」

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配役の半分以上が女性,半分は有色人種,タイトルでプーチンやトランプの映っているテレビ画面が爆発する。オバマ支持の弁護士事務所の面々が丁々発止の法廷での活躍が見物もの。今のNHKには目の上のたんこぶなのか,番宣はあまりしていない感じがするが,20年前のリベラルというか,昔の朝日新聞をよんでいるような感じのスタンスが生きていることを確認できるし,テンポが良いし,見た目か弱かったり(マリア)おばさんなのにカッコイイ(ダイアン)目が大きかったり(ルッカ)見た目ではない有能さ(マリッサ)などが活躍するのが楽しい。隠れファンが多いと思うけど,どうなんだろう。少年虎次郎特別編も良かったけれど,こういった楽しみなドラマがいくつかあれば,ほんとにつまらないテレビの有用性もまだ失われることはないと思う。

2020.08.19

眼下の敵(太陽の子)

戦争映画の名作中の名作といって良い映画。ドイツのUボートとアメリカの駆逐艦の対決を描くロバート・ミッチャムとクルト・ユルゲンス主演の映画と言えば,知っている人も多いはず。私の父母は劇場公開で見ているらしかった。テレビ放映で何度か見ていて,何十年かぶりにBSシネマで録画していた(録画したことを忘れていたりする)のを見た。いろんなシーンをよく覚えているものだと思った。8月15日前後は何かと戦争を振り返るような番組が多いが,なんだかもうこのコロナ禍による世相が戦時中に似ていると言われて,愚な日本軍(現政権)の思惑どおりの状況を改めて確認するだけのようで,あほらしくて見ていられない。それに引き替え1957年制作(私の生れた年だ)のこの映画のすがすがしさに感動したのだ。総天然色の色合いといい,爆雷というもののすさまじさやUボートの完成度の高さだけでなく,前半に語られる両艦長の生い立ちや人生観,オレたちは仕事を適切にやる気はあるけど,こんなくだらない戦争なんかくそ食らえだ。というコンセプトが,当時のアメリカの勢いというもので,その後の日本もそうして成長し,いまや中国や台湾がそんな時期になっているのかなーと思いました。亡くなった三浦春馬さんの出ているドラマ「太陽の子」も録画してあるのだけれど,その反省が生かされずにいる時代になっている気がして,見られずにいるのでした。

2020.05.05

猫も老人も役立たずでけっこう(養老孟司)

NHKで養老先生とマルの番組(ネコメンタリー)の続編みたいなのをやっていた。気持ちが落ち着いた。駅前の文教堂に行くと,連休中はお休みだそうだ。それで,アマゾンを見たら表題の本が出てきたので,kindle版を買って読んだ。

養老さんのことは,もう何も言うこともないくらいだが,もう最後の最後に考えがまとめてあるような本だと感心している。4歳でお父さんを結核で亡くしたこと,が40歳になるまで(心の中で)死んでいなかったという話が,今までになく詳しく書かれていたり,最近の時事ネタで独自の養老経(教)を展開しているので,これなら多くの人が納得するのではないかと思う。

ほんとに,あと20年も生きるのだったら,最後の10年くらいは都会でなく田舎でマル(ネコ)みたいに生きられるようにしてみたい。

追記:最近の朝日新聞に載った養老さんの,私の人生「不要不急」だから。人のゲノムの4割はウィルス由来とか説き起こすところが

すごい。誰の人生も「不要不急」で結構。

2020.03.09

映画「パラサイト~半地下の家族」

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映画館などコロナウィルスの感染を警戒したほうが良いと思ったのですが,当日分でも予約ページを見るとガラガラでほとんど空席だったので行ってきました。座席の埋まり具合は2割以下じゃなかったかな。貧困な家族といえば,「万引き家族」を連想しましたが,こちらは一応血のつながった両親男女2人兄妹の4人家族の話です。内容はネタバレになりますので控えますが,前半途中からハラハラどきどきの展開がずーっと続いて,衝撃のラストまで,見終わってからもちょっと立ち上がれなくなるような,一度見たら忘れられない(たぶん)内容の映画でした。最近のアカデミー作品賞を見ていなかったのですが,90年代~2000年前半くらいのラインナップでやはり忘れられないものを思い出すと,この映画もたしかにそういった部類になるのかと思います。是枝監督のような作品とか日本映画の雰囲気とはやはり違う,といったら分かるでしょうか。

貧困家族が,豪邸に住む富豪一家をだましていくので,それがいつバレるかハラハラするのですが,富豪一家の小学生の息子が,この人たちみんな同じ臭いがするよ,というあたりでこりゃもうダメだなと思うのですが,そのあとの展開もよくできています。ラストで父親がなぜ?,という行動は,自分の家族への誇りによる行為だったのか,と想像するしかないのですが,改めて「家」というもの考えたりしました。

一人暮らしであれホームレスであれ,雨露をしのげるのが家だと思います。大昔ヒトは洞窟や岩陰,それから竪穴式住居,と変遷をみても,屋根を葺くことが家の基本だった気がします。また,古代から雨で流されないような高台に住むことが基本で,その後も長く続いたはずです。近頃の豪雨災害を見ると,そんな低地帯に住めばいつか洪水にやられるというのが忘れられているのだと思います。映画の後半,この半地下の家は,大雨で大変な目に遭うのですが,それでも家族とは,一つ屋根の下に集まったもののことで,それがこの家の臭いに象徴されていて,不条理な結末をもたらすことにつながっているのだと思いました。

 

 

2018.07.25

映画「万引き家族」

 是枝裕和監督作品は、「歩いても歩いても」「海よりもまだ深く」に続いて3つ目の作品を見たことになる。もちろん劇場でという意味。どれも樹木希林助演というか主演といっていい。パルムドール受賞後のカンヌの記者会見をYoutubeで見ると、ネームプレートが「KIKIKirin」となっていて、名前がアルファベット映えするなと思った。

 今村昌平の「楢山節考」も受賞していたが、ほんと現代の楢山節考というべき映画だ(「うなぎ」は見ていない)。
見終わっても、整理できない感覚が残る。べつにそれがいい映画という尺度になるわけではないが、この作品での場合は不条理を引きずっているので、久々に清々しい気分でいる。なんと言ったって今、世間(この国の政治家および政府)に対するストレスが増して仕方がないのでなおさらである。

 この貧しい一家は、樹木希林(初枝)の年金が頼りで、死んだ(自然死で)のときに家の軒下に埋めるのが、死体遺棄になるということなのだが、家族観客全員の総意として、これは遺棄ではない。これからも一緒に居続けるという意思なのだが、世間の常識では、そうは理解されない訳で、これこそ、カミユの異邦人と同じだ。

 最近の若い人は、どういうわけか犯罪というものを、単純に悪いこと、悪い人、困ったことに区分けして、警察や政府やお上に取り締まってもらいたいらしいが、もう少し想像力を働かしてもらいたいものだ。漫画やらゲームの中での暴力や悪は容認しているらしいが、どうも理解できない(最近の少年向けの漫画はレベル低い気がします)。

 だれがどう考えたって、ジュリちゃん(りん)を救ったほうが正しい家族のあり方だ。これが、ごく当たり前の常識ってものですよね。ところが、それが今通用しない(マスコミ、ネトウヨ、赤坂自民亭、菅、オリンピック、反日など)。どうしたらいいんでしょう。

 これを読んでくださったら、ぜひご覧ください。と言うしかないんですよね。

2017.12.11

大河ファンタジー直虎

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NHKの大河ドラマが、ほとんど史実を反映しなくてよくなったのは(元々からとも言え)江~姫たちの戦国あたりだろうか。今年の直虎は、結構面白かった。前半はあまり見ていなかったのだが、途中からドラマとして見入ってしまった。特に、今川ってすでに桶狭間で消えているんじゃないの?というあたりから、井伊といえば彦根城だし、みたいな歴史好きにもすこし隙間を埋めている感じで引き込む要素があったと思う。
 
 徳川家康の描き方も去年の真田丸あたりで、認知されていたのもあってあまり違和感がない。柴咲コウや高橋一生の演技も注目を引いた。先週の「自然」君など唐突でも、ドラマツルギー、ストーリーテリングにはまってしまった。精霊の守り人よりファンタジー感のある、大河ドラマだったと思う。

2017.11.16

ブレードランナー2049

 SF映画の傑作のひとつと言われているし、前作の近未来の雰囲気がすごくて、見なくてはと思った映画を見てきた。ストーリーは続編なので、前作は見ておきたい。その1982年の前作で描かれていたのは2019年だったそうで、今回は2049年30年後だ。前作で印象的なロスアンゼルスの雨が降り続く中うどんを食べるシーンと同じ雰囲気、は健在で、それと音楽や廃墟のシーンに惹かれた。ストーリーより未来に行った気分を楽しむ映画だと思いました。

 あと30年で、車が飛ぶ時代にはなりそうにありませんが、ドローンによる監視社会も怖い気がします。ホログラムの彼女は、あと20年くらいで実現するんじゃないでしょうか。彼女の着ていた黄色いビニールの上着がほしいと思いました。レプリカントは、まあクローン人間というところで50年後くらいにはありえますね。いずれもディストピアが近いという気がするのは、みんな感じているんだなと思いました。

2017.10.21

NHKの北斎番組

 9月から、宮崎あおいが演じた娘のお栄(応為)のドラマ、ほか北斎とゴッホ、神奈川沖浪裏、赤富士などの北斎をテーマにした番組が、数えたら7つもあった。大体録画してみて、改めてすごい絵師(画家)であることを認識した。富岳三十六景は70過ぎてからの仕事とか最初の赤富士はピンク富士だったとか、神奈川沖浪裏の波の形はフラクタルで5000分の1秒のハイスピード撮影でなければ見えないとか、どれも超絶技の話が面白かった。天才であるゴッホの絵にほとんど影響を与えているのだから、世界最高の画家かもしれない。

 生涯に93回引っ越しをしたとか、娘のお栄のジェンダーフリーな姿とか、生き方も好きになる。

 選挙があったり台風が来たり、世間は騒々しいが、運慶だの北斎を楽しむ方よほど良い。

2017.10.19

NHKEテレオイコノミア「おしゃれの秋!ファッションの経済学」

 NHKばかり見ている。民放のコマーシャルはうるさいし、そもそもつまらない番組が多い。で、表題の番組だが、流行ということについて考えていた。流行とは何か。
 基本、今までになかった新しいものである。しかし、変なのもでははやらない。みんながほしがるもの?というと、まず、誰かがこれ良いよね、という始まりがある。ここで良いとは何か。ファッションの場合、場合によってはぜんぜん機能的なかったり、ほんとに意味の分からないムーブメントであることもしばしば。予測ができない。又吉という人もそういった人にはない流行をつかむ感覚の人だと思う。 篠原ともえも出ていて、この人は結構普遍的な感性を持っているし。

 スノッブとバンドワゴンという話など、社会心理学の用語らしいが、面白かった。

 若い女性がワンレンボディコンという時代が思い起こされる。で、逆説的に今より80年代は、皆貧乏だった。大学生がスーツを欲しがったという。ただし、就活のためではなく、彼女とデートするのに必要だった、というのを今さら思い出した。現在の学生など、ファッションなど二の次で、昔の方が洋服への出費が多かった、とか大いに発見がある番組だった。l

 

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